概要
対象企業は海外資本と個人投資家資本、銀行資本の混在した複雑な資本構成を背景とした海外アパレルブランドで、新興ブランドとは思えない高い技術力を誇るブランドでした。しかし、複雑な資本構成から経営陣の意思決定と投資家の意思決定に齟齬が起こる様になり、弊社には投資家を通じて撤退もしくは売却の依頼がされることとなったのです。
しかし、ブランドの可能性を感じた弊社はブランディングから一度全ての戦略を見直し、経営陣と共に店舗拡大に経営方針を転換し、無事投資家の投資回収及び対象企業の存続の一助となることができました。
背景
対象ブランドは高い技術力と製品力を誇る新興アパレルブランドベンチャーで、その勢力を拡大していく中でも多くのブランドがそうであるように、日本でのマーケットを重視していました。
しかし、PMF等を通して日本での市場開拓を検討した時、期待していたほどの数値獲得が成されなかったため、ブランド独自のフォルムと合わせて、日本市場にはフィットしないという結論とともに日本のマーケットからの撤退をも視野に入れたブランディング、マーケティング依頼が弊社に持ち込まれることとなりました。
アプローチ
対象ブランドの商品特性から、設定されたペルソナ及び店舗立地にまず疑問を感じた弊社は、再度自社主導によるPMFの指標を展開し、数値目標の変更を行い、まず単純に直営、FCの別を問わず店舗面積の増加を行い、次に国内有力デベロッパー等の協力を仰ぎ、トラフィックの多い立地にブランディングを兼ねて出店、最後に有名ロックアーティストとのコラボイベント等を通じたブランド価値の確立とそれに伴うPR拡散を行い、店舗への誘導を多く行いました。
ソリューション
FCによる店舗展開を行うため、アパレルブランドに理解のある有力代理店2社と協業し、国内流通網を拡大していきました。
同時に、特徴的な商品を販売するための店舗オペレーション、スタッフ教育を行う必要があったため、全店舗のスタッフ教育及びVMDコンサルティングを弊社に統一することでブランド、企業としての統一感だけでなく、接客、マニュアルの統一にも繋がり、ブランドとしての世界観が確立されていく一助となることができました。
効果
適正な顧客ターゲティングと、そこから導き出される出店候補地、新規出店によるブランドイメージUP、と、企業が大きく変化、成長していくステップをご一緒することができました。
店舗毎の売上前年度対比が平均176%で成長していく、ダイナミックな期間をともに過ごす事ができました。
現在でも対象ブランドは多くのファンの皆様に支えられて日本市場で大きく成長中です。